[その後、戻ってきたディーターやリーザから談話室での顛末を聞く。ヨアヒムが凶行に走り、自分から己が処刑されるように仕向けたこと。リーザが巻き込まれたこと。そして、実際にこれから命を落とすこと。一部始終を聞けば途端に忌々しそうな顔になる。たまに教会の手伝いに来たりもしていた、年下の青年。人懐っこいいかにも若者といった体の彼に、普段は外行き用の態度で接しつつもついつい口の悪さが漏れたりもしていたか。彼が処刑される現場を見に行こうとは思わなかった]