―根城・台所 翌朝―
おお、おはようだ。
今焼きおにぎりを焼いておるところだぞ。
先に豚汁やら蕪と胡瓜の塩昆布やら
色々摘んで待っておけ。
[既にテーブルへはテーブルクロスと各自のマット。
箸とレンゲ、茶漬け用の椀がそれぞれ人数分。
白出汁入りのポットをテーブルに置き
「茶漬け用の茶は悪いが自分で淹れてくれるか?」と尋ね
台所にやってきた者へ夜作って朝に温めた豚汁と
蕪と胡瓜の塩昆布揉みをよそって目の前に置く。
並行して作られる唐揚げの音と
揚げたての匂いに包まれながらおにぎりを焼き、
ほどなく焼き上がった順に焼きおにぎりを運べば
黒い器に盛り付けコトリと置いたのだった。]