―回想:オルヴァルの歌―[まだ帝国と戦う未来など知らぬ、昔のこと。武器を提供していたユルド社と軍部は蜜月の関係にあり、上官の商談依頼がしたためられた手紙を携え、ロー・シェンもユルド社が本拠とする建物の門を潜ったことがある。たまたま主は不在だったが…もうすぐ戻ってくるというので、そのまま待たせてもらった。余程儲かっているのか、屋敷の調度品はどれも、良く分からないながら高価そうなオーラを放っており。ロー・シェンは居心地悪く、通された応接室の椅子に座していた。]