……では私《わたくし》も、主命と果たすと致しましょう。[両手を用いて印を結び短い呪文を唱えれば、その姿はそこから消える。<透明化>の魔術である。至難とは言わずとも決して簡単ではないその魔術をいとも容易く唱えたという事実が、彼が優秀な魔術師であることを物語っていた。より優先する命が彼に与えられない限りは、彼もまたヴェルザンディ同様、城内の残存者の討伐に動くだろう**]