― 銀嵐の中 ―[>>26雪に半ば埋もれた幼馴染を見つけると、転びそうな勢いで駆け寄る。] ヤコブっ!お前、どうして、こんな?[大声で呼びかけたあと、幼馴染の冷え切った体を強く抱きしめた。] ばかやろおっ![血がついても構わない。何が起こったか分からないまま、叫びはいつの間にか嗚咽へと変わった。それから同行者と一緒にヤコブを宿屋に運んだはずだが、混乱しきっていた青年は経緯をよく覚えていなかった。**]