―午後―
[――器用な姿勢で眠り続ける可笑しなうさぎ。
みんなそんな光景に慣れっこでそっとしておいてくれる。
時折耳をぴくぴく動かすけれど目覚めの気配は遠い侭だ。
昨夜の雨がうそみたいに、射し込む日差しがぽかぽかと心地良い。
…――不意に、傍に近づく気配に気付く>>45。
危険はないと判断してしまえば目を開ける気はない。
気配を探れば存外近い距離のだれかさん、肩でも枕にしちゃおうか、微睡みながらぼんやり考えて居れば、頬に、何か、押し付けられる感触。
なにか、甘酸っぱい匂い、なんだろう?
鼻をひくつかせて、たべもの、とだけ判断すれば、あー、と口を開けて催促。だって、そこ(頬)はおくちじゃない]