……おはよう、だな![にっこりと、笑って見せる“貴方”の頭のてっぺんで、撫でつけ切れなかった金色の柔らかな猫っ毛が、一房、ぴょこんと飛び出した。] このくせっ毛め! 急いでいるっていうのに…[慌てて撫でつけなおしてから、仮眠室を出て艦内を歩き出す。誰かを見かけたり声を掛けられたなら、挨拶か言葉を交わそうとするだろう。毎朝のような格闘むなしく、歩くうちに また前髪が、言うことを聞かない猫のしっぽのように、ふわりと飛び出して揺れているのには、気づかないまま*]