[荘厳なパイプオルガンの音色が響き渡る。正面のステンドグラスからは色とりどりの陽光が差し込んでいた。白いタキシードに身を包んだ男は祭壇の手前に立ち、入口を静かに見詰めている。その表情には緊張の色が少し感じられた。―――扉がゆっくりと開く。真っ白な衣装を着た花嫁がその父親らしい男性と腕を組みエスコートされて入場してくる。]