非常に愚かな話だと思うのですよ。
血で血を洗う関係にある、両家の愛は初めから物理的に無理があるのです。
住む世界が違うのですよ。
身分違いのロマンスなども、より解り易い例題でしょうね。
変哲も無い平民の娘と、貴族の嫡男の恋。
耳障りはとても素敵な恋に思えますが、ご本人同士は勿論、他人をも巻き込む障害のお陰で、現実問題ではそう思い通りに事は運ばれません。
平民には平民の身丈があり、貴族には貴族の格式があります。
無理をして、元々合わない背丈に自分や相手を合わせ、結果大体が破綻する。
お互い、ご自身の世界に目を向ける事が、本来の正しき愛の姿なのですよ。
ロミオは、キャピュレットと言う異なる家柄、異なる世界の住人であるジュリエットに恋をすべきでなかったのです。
だからこそ悲劇は起きるのですから。