[ 本陣の防衛を強化するよう指示しながら、
テオドールはガートルードにした昔話を思い出す。
……もうこの世界のどこにも居ないフランツという男は、
幼い頃に、ある少年を殺したらしい……。 ]
[ テオドールが時間遡行で戻れるのは、この時間軸でいう三年前……、
ヤコブ達が「遠足」で門を訪れる1週間前の、あの春嵐の日までである。
それ以前の歴史を変える事は出来ない。
……なのだが、実は方法がひとつだけある。
時間遡行魔法の触媒にするのだ。
触媒にされた人間は、その存在があったことすらこの世界から消滅し、何度世界をやり直しても、
けして復活することはない。>>0:404 ]