[じゃーん、と可愛らしい声が聞こえて笑みがこぼれた。呼ばれて振り向いたときにも、少しそれが残っていただろう。大きめの服を着ている彼女は、控えめに言っても可愛い。うんうんと頷いて、そのあたりから椅子を二つ持ってくる。ひとつを彼女の前に置いて、自分はもうひとつに座った。話を聞く体勢になる前にひとつ、手のひらを立てて彼女の方へ向け、自分を指さしてから、喉の上に二本の人差指で×印を作ってみせた。]