―0日目・PM7:30・バルコニー―
それすら呑み込んで味わったのだと振る舞う世界だろう、ウェルシュ。
[返答>>45へ応じる言葉はあくまで軽く、深刻さの欠片もないように。相手の事情など噂話で囁かれる程度にしか知らないから深くは掘らない。その代わりに掲げてみせたのは二杯のジョッキ]
だが、『ここ』はそうじゃない。
その方がいいなら席を外すよ。そうじゃないなら……一度、こっちの流儀で乾杯してみないか?
[さかんに泡を立てるビールは、貴族同士の社交場では決して出てこない野蛮なもの。裏を返せば──彼は恐らく味わったことがないだろうアルコールだ。何も考えずに呑むにはきっとそれくらいが丁度いいと差し出した]