[理解した瞬間、暗殺者としてのスイッチが入る。囲まれた総勢40名の奴らを即座に始末して二人を連れて逃げようと動いた。だが、その時思わぬ反撃とその手際に焦った男の部下が俺を撃とうとして────動揺のあまり手元が狂って、5発のうちの3発が二人に命中してしまった。妹は即死、母はかろうじて息があるものの頭部を撃たれたせいで瀕死。慌てる部下の声も、それをなじる男の声も聞こえない。俺は慌てて二人の元へ駆け寄る。『……生きて』と最期に呟き、母は静かに事切れた。]