王よ───[掠れた声が呪を紡ぐ。否、既に声ですらなかったかもしれない。] 原初の混沌宿すものよ。 総ての命を刈り、全ての秩序を砕くものよ。 偉大なる魔の首魁 死と破壊の主 我が魂の支配者よ。 我が身、我が魂、 我が裡に宿る御身の欠片もて、我は希う。 今一度、我が前に顕現されんことを。[魂をすりつぶすようにして術を完成させる。その瞬間、城が鳴動した。]