[4人の連撃を受け、一瞬動きを止めた巨神が、銀の杖を大きく振り上げた。
必殺の打撃で勝負を決するかにも見えたが、そうではない。
天へ掲げられた杖の先、混沌とした色が目に見えて集まっていく]
やべぇ……みんな、俺の後ろに下がれ!
[何か大技が来る。
そんな予感に叫びを上げ、自身は柄頭を前に戦鎚を構えた。
柄との接合部に嵌まる巨大な黄色い精霊石が、強く輝きを放つ]
おおおおおおっ!
[振り下ろされた杖の先端から、一瞬遅れて混沌の波動が放たれる。
純粋な、身を苛み蝕むエネルギーを、男は杖から呼び出したアイリの障壁で受ける]