[名前を呼ばれ、くすりと笑う>>38。
否定も肯定もせずに、ただ背中に生えた蝙蝠羽根をまるで鳥のように羽ばたかせた]
… そう?
[まだ温かいどろりとした朱を指に>>39。
既に狂暴な爪を潜めた彼の指が下唇に触れれば、得に抵抗もせず瞼を伏し、紅を塗らせ。指が離れる前にその指先を咥内に含み、第一間接までしゃぶった所で解放する]
硝煙の臭いはしないけど、あの時よりもっと血の臭いがする
[赤く長い髪を一筆指に取り、血濡れの唇を寄せる。
潤った舌を毛先に落として舐めれば、やはり鉄錆の―…]
兎肉よりも、こちらの方が美味しそう。
ねぇギィ、…僕も狩りを覚える必要があるのかな
[ギィの形の良い唇の端に唇を押し当て、犬歯を立てようとした所で―…]