― 平原南 ―
[表情を変えず、ただどこかに物思うような気配を漂わせて、カレルの返答を聞いた。
あの数日垣間見た空気は確かに穏やかで自由だった。
聞きながら、それを思い出していた。
全てを聞いてから、口の端を上げる。]
なるほど。それが答えか。
ならば試みに聞くが、その求めを全て保証し、属領として作物の献上と反乱しないことのみを条件とすれば、お前たちは武器を置くのか?
それとも王国への義理を貫いて、それでも戦うか?
お前たちが戦う必要など、本来は無いのだ。
戦いは戦士がするべきもの。
王国がカーマルグの地を領有し続けたいというのなら、お前たちを巻き込まず、戦士のみで我らに戦いを挑むべきなのだ。
それでも、お前たちは血を流すことを望むのか?*