― トラオムング上空 ―[周辺の天使兵らに大まかな指示を与えつつも、黙示天使は眼前の目標を注視していた。 宇宙船の護衛の中でも目を引くのは、周囲を螺旋の如く上昇する飛行隊か>>38。 その中の一機が、こちらの接近に気付いたか、旋回しこちらへ迫る>>40] 直接私を狙うというのか?[黙示天使の顔に浮かぶのは冷ややかな笑み。 数十の下級天使が盾となり、機銃を受けつつも光の矢を放つ。 編隊の如きそれらが複葉機へ突撃する背後で、黙示天使は杖を構え聖句を唱えんとしたが]