― 食堂 ―
[ 昼食には少し早い為か席はまだ広々と空いていた。
とはいえざわめきがない訳ではない。
そんな中、何かに没頭するように銃を組み立てては分解し組み立てては分解しを繰り返す。
しかし、それでも勝手に耳に聞こえ来る噂話には知らず耳を傾けてしまう。
どうも昨夜未明にローゼンハイム少将が殺された為に起きた封鎖指令であると言う事。
その犯人が人狼である可能性が高いこと。 ]
カチャカチャカチャ
[ 手はこんなに動いているのに、頭の中では嫌な予想が浮かんでくる。 ]
o0(昨日サシャは一度も帰って来なかったであります)
[ それが指し示す答えなんて分かっている。
それでもカシムは分かりたくなんてなかった。 ]
o0(違う、そうじゃない!そもそもそれなら僕が始めに死んでたはずであります。
それにそうと決めつけるのはまだ早いであります。何かしらの都合で帰って来れなかったのかもしれないです。
やはり、まずはサシャ殿に事情を聴いて……)
[ 暫くは、考えを纏めるために一人で組み立てと分解の訓練に勤しむだろう。もしかしたら、その時誰かにあったかもしれない。* ]