[全く、なんの特にもならないこんな悪戯をするなんてと怒りに任せて手に力を込めた結果、サンドイッチは無惨な姿となった。
苦笑と共に失礼を詫びて席をたち、厨房へ向かう。そこで手を洗い、綺麗にしたところで戻ってくると、無惨な姿となったサンドイッチは相手の皿へと移動していた。]
ごめんなさい、ちょっと失礼します。
私は大丈夫ですが、サンドイッチがぐちゃぐちゃになってしまいましたね………
せっかく作っていただいたのに。
………あら?
私が責任をもって食べましたのに………。
ごめんなさい、ありがとうございますね。
[すでに取り替えられたものをさらに取り替えるのも失礼だろう、とそのまま好意をありがたく受けとることにした。
涙目の相手に目を瞬かせ、どこからか取り出したハンカチをその目元に当てようと手を伸ばす。。
それがすんだなら改めてサンドイッチを手に取り、綺麗なサンドイッチを口に運ぶ。]
ん、美味しいです。
料理もお上手なんですね、クレメンス。
[笑みと共にそんなことを話していれば、うつむく相手の顔。
気にしているのはいつのまにか足元で丸まって寝ている仔犬たちのことのようだ。]