―――ッッ…!!!!!!!
[>>43 肩口に突き立てられた銀製のロザリオから与えられる痛みは、刺し傷のそれだけではない。
悲鳴すら声にならぬ痛みに苦悶の表情を浮かべる。]
(だから)
(馬鹿は)
(嫌いだ)
[痛みで水気を帯びた瞳は、それでも眼前の男を睨みつける。
だが、次いで相手の出た行動に目を瞠る]
(コイツ 同族を食うのか…!)
う、ぐっ……あ……!!!
[バランより血を与えられてからこの日まで、一切血を口にしなかった華奢な身体は、吸血鬼としての力を殆ど発揮できない。
肩口の痛みと、首筋から啜られる赤に、短剣すら握っていられなくなる程無力化されるまでそう時間はかからなかった**]