[気配落ちたところに視線を転じれば、伸びゆく緑が見えた。>>38細く、小さく、優美で可憐な花が、ふわりと開き、揺れる。そこに影が落ちて───] シメオン、さま …… ![揺らぐ影から記憶に違わぬ声が聞こえて、笑み綻んだ。]