[そうして、知った。
彼の長寿と、限界に近い程の壊れそうな苦悩と>>5:150
使者の聲と姿を知りえるという告白>>151]
死者と通じる者……ガルムから来た、迎えの者…
ガルムの資料は読んだことがある。
そうか…‥お前はガルム(>>5:151)の…被験者、か?
お前は…‥ずっと、戦場でもこの船でも、
そんな死者の、恐怖や怨嗟の声を、
断末魔の嘆き、絶望を……見聞きし続けて来たのか…
そうやって――…ずっとずっと、独りで、
心を削り続けて来たのか…
[それはどれほどの苦しみと、恐怖だったろう。
幾度となく削られ罅割れそうだろう、彼の心を想い。
その苦痛と苦悩の全てを、
分かれるはずなどない>>4:394。けれど――…]