[ 男は、双子のエルフを手にかけた事を、まだヨセフにもディークにも伝えずにいた ][ 姉姫を殺害したのが、双子であることは、ほぼ間違いないだろうという確信がある。自身が暗殺されかけた事も合わせれば、男の行動を、責めるものは無いだろう ][ けれど ][ ヨセフが、彼等の事を、己の身内のように心に掛けていた事が、男の中に躊躇いを生んでいた。ヨセフは、また、大切な者を喪い...それをその手から奪ったのは自身であるという自覚に。悔いる気持ちは無くとも、痛みは残る** ]