……さて。
これからどうしようか、エクリプセ。
ここから出る事自体は……まあ、何とかなると思う。
時間かけて穏便に出るか、強行突破するかの二択ではあるけれど。
[前者の場合、誰かを狼に仕立て上げないとならないから色々と思う所はあるけれど、そこには今は触れず]
どっちにしろ、ここにはもういられないでしょ?
……ぼくも、そろそろ商いの基盤を他所に映すつもりでいたし……一緒に、村を出るかい?
[狼の、月の寵時の躍動。
心のどこかで見たいと願い続けてきたそれを示してくれた若狼。
自身の生を望んでくれた存在を放り出すのはできないから。
問いかけは、ごく自然に投げかけられていた。*]