人狼物語−薔薇の下国

184 吸血鬼の共存試験


  コンラート

― 某日・霧の夜 ―
[――霧に咽ぶ魔都の夜。
コンラートは瀟洒な邸宅の一室で、彼をバラン討伐とチャイルド養育に送り込んだ男と対峙していた。
暖炉にはあかあかと火が燃え、部屋は暖かく乾いた空気が満ちている。
薪に香りの良い木を混ぜているお陰で、ほのかな芳香がした。]


 君は、クレステッドやアデルといった、厄介な大物を牽制する為に、自在に動かせる長生者の駒を送り込みたかったんだと思っていたよ。

 そんな面倒くさくて益のない仕事をやらせるのに、僕は丁度良い。


[暖炉の照り返しを受け、白い貌とが炎のいろに染まる。
翠の瞳は、後ろを向いたままの男の背に注がれていた。
火の粉の爆ぜる音が静かな居間に響く。]

(44) 2014/05/13(Tue) 23:11:53 (wuming)

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