[喉の渇きが癒え、何が起きたのか理解できるようになったのは。兄の哄笑が響いた瞬間だった。咥内の甘みに、弱々しく咳を繰り返していた隣室の先輩を襲ってしまったのだと理解して。胃から駆け上る甘さに口元を押さえ、そのまま部屋を飛び出した。**]