[此方に向いた矛先。鋭い歯牙が…の首筋に噛み付いた。] ………"私"は、これだから…[痛い。 痛い。 痛い。溢れる血が肩から、腕に。] 痛くないよ、コンスタンツェは、痛くない。[そう言って撫でるのは、魔物の背中。魔物の手で、汚い血のついた手が背中を撫でる。] ねぇ、リヒャルト。これでいい? コンスタンツェは……あなたのものになれてる?[先と同じ子どもの顔で、相手に笑いかける。どこか、怯えを含んだこどもの声音で。]