[それから15年。
柔らかな物腰は、フリーデルとして働き始めた当初から変わらない。
良く言えば模範的なシスターだが、悪く言えば機械的でつまらない女。
人口の割に変わった人が多いこの村においては、むしろ浮いた存在かもしれない。
変わった点といえば、かつてこの村で人狼騒動が起こったらしい>>#1と聞けば目の色を変え、そのことについて記された書物を熱心に読み始めたことくらいか。
また、シスターとしての役割を無難にこなす一方で、月に一度、タートザッヘ家宛ての手紙を輸送屋へ渡すことは欠かさない。
たとえ、返事のない一方通行の手紙だとしても>>18**]