[仲間たちの体が淡く光りだすのと同じように、自分の体も光を帯び始める。右掌を天に向けて透かしてみる。そこにはもう、子供のころから刻まれていた痣はない]あーあ。勇者なんてはやく終わりてーってあんなに思ってたのになあ。勝手なもんだね、ニンゲンってやつは。[半透明になった掌のまんなか、痣の変わりに、うっすらと浮かび上がる剣の模様が見える。それは、幼なじみが描いてくれたお守り>>4:+102]……あいつ、あんま絵上手くなってないな?[くすくすと笑う。ぎゅっと握るとそれはじわりと温かかった]