──現在・第二エリア廊下──
[娘は、走っていた。
青い顔で、その現場を目指して。
彼と同じ髪の先を、揺らして。
指先がひどく痺れる気がした。
鼻腔にアマイアマイ血の香りが届いて、
肺腑を満たして行くのが哀しくて
とてもとても、美味しそうで。
けれど、どうしても彼の死は
この目で見届けるべきだと思っていたのだ。
そうして、その現場に至る角を曲がった時。
先にいたのはテオドールだった。(>>38)
もしかしたら側にはノーラも居たかもしれない。
しかし、その視線の先に赤色と、
もう息をして居ないエディの姿を見たなら]