─1日目・PM14:40・第三訓練場─
相手はスライムか。
にしてはちょっとしぶとそうだけど……
[目の前でぬるぬると動くスライムに視線を向け、まずは観察。
動きはあんまり早くなさそうだし、攻撃能力もあまり高くなさそうだ。
問題はどうやって息の根を止めるか]
じゃあまあ手始めに――
[かつて読んだ“武器の設計図”を頭に想起。
その仕組みを正確に思い出し、両の掌の中にそれを魔力で編み出す。
両手に収められたのは2丁の拳銃。
それをスライムに向け、引き金を引く。
勿論弾丸も魔力で形成されたものだから、弾き飛ばされた薬莢は地面に落下する前に解けて消える]
ふう、こんなもんか。
[魔力の弾に撃ち抜かれただの飛び散った液体と化したスライムを確認し、掌の銃を霧散させた。]