[>>32 向けられる粟藤色の真摯な眼差しに耐え切れず、思わず双眸を伏せた。
自分の力不足を認め、素直に助けを求めることの出来るベルティルデがはあまりに眩しかったからだ。
彼女だけではない。
ステファンに星司、そして徹。
集められた仲間たちは、それぞれに想いはあるのだろうが、
皆、真っ直ぐに前を見ている。
少なくとも、玲緒のようにその場しのぎや、
失敗を是とするような、曲がった考えを持ってはいないだろう]
……本当に助けになれるかなんて、私にも分からないですよ。
それでも?
[視線を上げて問い掛ける。
どちらにせよ水精のコエを聞いてしまった以上、
このまま流される他に選択の余地はないのだ]