― →風龍峡・翡翠ヶ淵 ―
[歩くにつれて増える、真珠色の欠片。
妙な気配のするそれに触れないようにしながら進み、やがて人が集まる場所へと出た]
ああ、やっぱり、ここだったのね。
[記憶にもはっきり残る場所を目の当たりにし、自身の記憶の確かさに頷く]
問題は……ナハティガルに居たのに、何でここにいるか、よねぇ。
……例の卒業試験と似た感じかしら。
[謎の長距離移動をしてしまった原因は分からないが、何かの拍子に不思議なことが起こるということは知っている。
慌てることがないのは年の功、という部分が多分にありそうだが。
顎に右手を添えて考える姿は妙齢女性のそれだ]