…………… オットー?
[>>25 包帯の巻かれていない右目が、丸くなる。
昔と比べ、男は随分と変わってしまった。
左足は動かないし、左目だって、何かを映す事は無い。
服に隠れた身体にも、たくさんの傷跡。
変わっていないのは、髪と瞳の色くらいか。
それでも、彼は自分に気付いてくれた。
表情の変化がそう多くない男の口元に、笑みが浮かぶ。]
ああ、俺だよ。久しぶり。
[呼ばれた名を肯定するように頷いて。]
…――ただいま。
[自分の帰りを迎えてくれる両親は居ないけれど、
おかえりと言ってくれる友人が居ることに、嬉しさを感じた。]