[爆風の名残が消えるころ、耐え抜いた黄金球は澄んだ音を残して砕け、御子の身体はふらりと落下を始めた。深く意識繋げた十二対と勇魚の受けた衝撃に、まともに受けた御子の精神が、耐えられなかったのだ。昏睡に陥った天の子は、上がってくる天使の群れの間をすり抜け、遙かな地表へ向けて、石のように落下していく。その上から、身体の半分以上を失った勇魚もまた、緩やかに漂い落ちるように、高度を下げていった。**]