……、少佐。[声を押し殺して、ごく半瞬。衛生兵も軍医もいない。まともな処置は、出来やしない。おそらく、いま施したのが、この百浬以内で望みうる最善の"ちゃんとした"処置だろう]……血を止めるだけなら、傷口を灼けば。ただ、それをすると――……、[治りは遅いし、感染症の危険はハネ上がるし――これだけの銃創では、外への出血を止めたところで]