[オットーの声が、アルビンの眠っている記憶のゆりかごを、そっと揺する。あれは、森の王様。そう、確か自分はオットーに告白をしたのではなかったか、自分は人狼の子供だと。一瞬、アルビンの笑顔が凍り付いた。]…何の事だ?[直ぐに笑みを取り繕っみせたものの、オットーは冷たい笑みを見逃さなかっただろう。ちょうど、空に浮かんだ月の光の様に冴え冴えとしたアルビンの表情を。*]