[ダーフィトと逆側に立ち先生の肩を支え、私達は作業用通路を歩き始めました。
先程のスノウの通達通り、先程まであんなに多く存在した好戦的なドロイドの姿は見当たりません。
ドロイドが襲い掛かってこないことに安心し、感謝してしまった私の意識は、一日も経っていないはずなのに既に日常から離れてしまっていたのでしょう。
緊急事態、襲い掛かってきたドロイド、途切れたメリーの音声、現実を告げるスノウやラヴィ。
目の前の仲間達が次々と怪我をし、血に濡れている現実。
脳内を闊歩する混沌とした記憶を必死に振り払い、ただ只管に、無心で居ようと前を歩き続けていたのです。
シェルダン先生の意識が戻らないか、何度も確認しながら。
同じく隣で運んでいるダーフィトの横顔を確認しながら。]