―回想・朝食後―
[すっかり味を感じられなくなった食事を飲み下し、後片付けへと立つ。そこで、朝聞いたことを思い出し>>5、まだ食堂にいたタクマに]
一昨日だけでなく、昨夜も毛布と枕まで有難うございました。
[そう告げれば気にすることはないと言われたか。ついでに枕は違うとも言われたかもしれない。
とにかく毛布に関しては重ねて礼を告げて、ふと、掌に滲む紅に気付いた>>6。遠慮されてもこういう傷は痛みが続くからと、半ば強引にその傷の治療をしただろう。
何故、彼がこれほど強く拳を握ったのかは明確には分からないけれど、彼は優しい人だから、多分今日のカラスの言葉によるものだろうと推察したが、特にそれに関する話を自分からはふらなかった。
枕に関しては誰が用意してくれたかを改めて聞き、彼から答えを得られなければ折々聞いただろう。消去法か、ロー・シェン>>20からリヒャルトである事に気付いたか。*]