[明け方と言わず、今すぐ出発した方がよかっただろうか。
もしくは濃霧が発生すればこの小屋で暫く待機するか。
ともあれ勝手に判断するつもりはなく、二人が起きれば相談しよう。
アリーセへとちらりと視線を向け、内心で謝る。
起こせと言っていた彼女(>>36)は勝手に出て行こうとした自分に怒るかもしれない。]
―――――…。
[どうにも気が急いて仕方がない。
警備兵になったのも、海精軍へ組み込まれたのも全ては流された結果で。
望んでの事ではなかっただけに気楽でいたのに。
まさか知人が敵である可能性なんて全く考えていなかったのだ。
もし、本当にキアラが氷竜軍にいたとしたら、その時自分はどうするのだろう。
考えたくないと頭を緩く振り、溜息を洩らした。]