人狼物語−薔薇の下国

176 ねぼすけ狼とうさぎさんの黒い森


流民 ロー・シェン

[岩張りの浴槽に背を委ねて空を仰ぐ。
空の下で湯浴みするのも、悪くはなかった。

パシャリ、水音を響かせ両腕を持ち上げる。
眠るときには矢張り、誰かの熱を傍に感じていたい。
お陰で、狭い場所だったけれど熟睡できた気が、していた。

あれがマレンマだったら以前のように組み敷かれ
拒絶とも警戒とも知れぬ気配を呈してくるのだろう。
あの時は結局根負けして、せめて傍で眠らせてくれと
その場を離れず眠ったかもしれない。
翌日、野菜の収穫で対価を支払ったのも良い思い出だ。

思い出して小さく、水面を揺らした*]

(42) 2014/04/14(Mon) 16:10:22

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