人狼物語−薔薇の下国

533 R【P】村2


司祭 ルートヴィヒ

[告解室の奥に繋がる私室で椅子に座り、書物を読んでいた…であったが、窓からの光が文字を目で追うには充分でなくなったことに気がつき、顔を上げた。窓の外には橙色の夕焼けが広がり、少し離れた通りから陽気な歌声が聞こえてくる。]

…おや?もうこんな時間ですか。少し没頭し過ぎてしまったようですね。

[そうつぶやくと…は書物に栞を挟むと机の上に置き、代わりに燭台を手に取ると新しいロウソクを指し、灯を点した。灯りに照らされた書物の表紙には蔓を持つ植物の線画と、遠方の国の修道士の名前が記されている。]

鐘を鳴らさなくては、村の皆さんに一日の労働の終わりを告げる為に。

[…は燭台を片手に私室から礼拝堂に抜けて鐘楼に通じる細い螺旋階段を登ると、空いている方の手で鐘から下がる紐を引いた。]

ガランゴロン、ガランゴローン……
ガランゴロン、ガランゴローン……

[鐘の音が…の頭上から、村全体へと響き渡る。数度その動作を繰り返し、鐘の音の余韻が消えると、…は踵を返し、礼拝堂へと階段を下っていった。]

(42) 2020/02/27(Thu) 23:14:23

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby