[ この牙で、“仲間”を守るために 同胞である父の喉笛を、食い破った時のように。 この手で、部下達を守るために 戦場で数えきれない程、命を殺した時のように。 殺せ! 壊せ! 喰らって喰らって、喰らい尽くせ…‥! 脳内のガルーか、嗤いながら囁く。 燃えるような憎しみと怒りに、全身の血が沸騰するように滾る。 人狼だった父を引き裂き喰らった牙が、 血肉を引き裂く破壊の衝動を愉しんだ爪が。 疼くように熱をおびて―――……。]