[観光の行く先は商店街や職人街に留まらず、要人の邸宅が並ぶ区画にまで及ぶ]うちよりもでかいね。「経済規模からして違うだろ」それを言っちゃあお終いだ。[塀越しに見える邸宅を眺めながら、兄と漫才めいたやり取りをしていると、門柱に凭れて天を仰ぐ人物>>11が目に入った。前を通り過ぎようとすると、溜息が耳へと届く]─────………[少し通過したところで軽く振り返ると、落ち着かなげに拳を握る姿が見えた]