但し、それは灰の雨だけどな。[剣の切っ先が選んだ先は、バルコニーで見下ろす影の一人。強き魔の気配、主たるかどうかは知らなかったが、足先から膝、腰、体の関節の各部位の力が、剣を握る右手一点に引き絞られ凝縮された力が剣に集ったタイミングで、剣を離せば、砲弾の如き速さをもって、求められたように礼儀正しく、刺し穿たんとする挨拶>>28へと向かった]