[誘われるまま一直線、一より早く駆け寄れば、彼女が撒く為の行動に移るより先に、彼女の姿を捉えることができただろう。こちらを見据えて武器を構える彼女の姿に、彼女に会いたいとしか思っていなかった小物は軽いショックを受けてその足を止めようとするのだが、彼女が味方ではないと認識している吾は、小物の動揺に振り回されることはなく。 なんで──…小物、変われ小物の疑問の声にかぶせるように、彼女が近くに来たが故に緩んだ封をこじ開けて、体の主導権を手にするのだった]