[以前にも、悪夢に魘されて悲鳴をあげてしまった時には、
同室していた人に声をかけられ、
慌てて誤魔化そうとしたことがあった。
上手くいったかは、さだかではないけれど。
宿直中だから、いざという時に目覚めないようでは
警備担当者として使い物にならない。
常用している強い睡眠薬は飲めないが、
また魘されて素の声での悲鳴を誰かに訊かれたら、
まずい事態になるかもしれない…。]
……もう一度、彼女に頼んでみようかな。
[作用が穏やかで副作用も少ないだろう自然派の薬なら、
宿直中にも服用できないだろうか。
ふと、そう思いつく。]