人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


タイラント テオドール

[ 確認が取れたので、手紙は床へ捨てた。
 同じ引き出しに、妻への手紙や、遺言めいたメモもあるのも知っていたが、目もくれなかった。

 兜を抱えて背を向け、部屋からバルコニーへ出る。
 涼む為の場所ではない。戦況を見下ろし、指揮をするためののこぎり狭間のついた空間だ。
 テオドールの姿を見つけたハーピー隊が、羽音を立てて着地し、膝をついた。 ]

 追撃部隊は?

[ 撤退するリエヴル>>30へと放ったゴブリン部隊の状況を聞く。
 ハーピーが口ごもったのを見てすぐに、
 命令に反して、砦の「おこぼれ」に誘われた魔物が多く出た事を察した。 ]

 使えんゴブリンどもだ。
 ウェルシュあたりに、始末するよう伝えておけ。
 
[ 人間の軍ならば起こり得ないような状況だ。
 魔物の理屈はごく単純で愚かで、扱い易いが、こういった命令違反もままある。 報いは死だ。恐怖は、魔物も人間も支配しうる力だ。 ]

(41) 2014/03/27(Thu) 01:25:29

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