―2日目・AM9:30・第五訓練場―
[相手>>38の今まで抑圧されてきた欲求が解き放たれる日は来るのか。来るとして、その先に何が待つのか。それを見てみたいという気持ちが、彼から自分に向けられた好意と同じものなのかは分からない。
それでも相手との口づけに不思議と悪い気はせず、向こうからも距離が詰められると大人しく受け入れた。この男の未来が、柔らかな唇が、自分の物になったのだと思うと何故だか充足感を覚える]
なら、さっそく僕の生き方を教えてあげる。
ロゼ。
[名を呼べば相手の背後の木立から魔獣が飛び出し、彼の足の下を無理矢理くぐってその背に跨がせた。
己も魔獣に跨れば相手の背後で楽しげに笑う]
講義、飽きちゃった。
昼まで散歩に行こう。
[もし相手が躊躇いを見せるようであれば抱き締めてでも下ろさせはしない。染まると言ったなら問答無用だ。
軽く魔獣の背を叩くと炎を纏う四肢が地面を蹴り上げた。普段よりは遅く、それでも馬よりは速く、二人と一匹の影が訓練場から遠ざかっていった。**]